このところ気候が乱れがちだったせいか、今日は朝からお腹がしくしく…
そんな時は熱いミントティーにいつもお世話になっています。お薬よりもずっと効くみたい。

良い香りだけじゃない。今日は薬草としても頼もしいハーブティーのお話しです。


















<ミントティー>

パウロ・コエーリョの小説「アルケミスト-夢を旅した少年」の中にでてくるミントティー。この小説が大好で、主人公を真似て夏にアイスミントティーを作りたくて買っておいたティーバッグが胃痛の特効薬だと知った時は驚きでした。

以前、けっこう強い胃の痛みに襲われたとき、夫が熱いミントティーを淹れてくれました。

「薬だと思って熱いうちに飲んでみて。」
ネコ舌なので躊躇しましたが、人間、お腹が痛い時って子供の様に言われるままになるもので、舌をやけどしそうになりながらも飲んでみると、ものの15~20分くらいで嘘のように胃痛が収まりました!
「カモミールティーも胃痛に効くんだけどね、ミントティーが一番いい。下手な薬よりも良く効くよ。」
夫の言葉が魔法の様に聞こえて、ありがたかったものです。

夫の国、ポーランドではハーブティーが好んで飲まれるそうで、それでポーランド人の夫も結構ハーブティーのことには詳しいようです。日本で漢方薬が医療の一旦を担っているように、ポーランドの人も古い時代の薬草の知恵をとても大切に伝えているのだそうです。

ミントティーはリラックスというよりも、気分をすっきりさせたいときに向いています。香りはお馴染みのスゥーッと爽やかなあの香。味は濃くなくどなたでも飲みやすいですがハーブティーとしては香りの刺激が強い方でしょう。

ちなみにミントはポーランド語でミャォンタ(Mięta)。猫の鳴き声みたいです。


















<カモミールティー>

カモミールティーは鎮静作用があることで知られていますが、眼精疲労にも効果があって、飲むほかにガーゼやコットンを浸して瞼の上からパックすると、目の周りの血行が良くなってびっくりするほど視界がすっきりします。目元の美容にも期待できそう。なによりパックしている間、良い香りで本当に癒されます。カモミール・パックはお薦めです。ポーランドからも沢山輸入されています。

ポーランド語ではルミヤネク(Rumianek)とよばれる最もポピュラーなお茶のひとつです。

<たんぽぽ茶>

ポーランドから多く輸入されているもう一つのハーブティーはたんぽぽ茶。たんぽぽコーヒーという名前の方がよく知られているかも知ません。
癌予防に効果があるというので、ネットや自然食のお店で探したところ、多くがポーランド産でした。ポーランドは古来、農業国です。作られる作物はアジアと異なりますが、農業国ならではの薬草の知識が生活に根付いていて、日本でいう漢方のように人々には馴染み深いもののようです。
このたんぽぽ茶、味も香りも、なんというか。。。可もなし不可もなしというより。。。味も香りもない感じです。健康のためと割り切って飲むならともともかく、我が家では素敵なティータイムのおともにはなりませんでした。残念ながら戸棚で放置されております。

ポーランド語ではムニシェク レカルスキ(Mniszek lekarski)。何だか人の名前みたいですね。直訳すると小さな僧侶のお医者さんという意味だそうです。
















<オプンツィア(ウチワサボテン)・ティー>

ポーランド人の夫が言う「グリーンティー(ヘルバータ Herbatka)」とは日本茶の緑茶のことではなく、このウチワサボテンのハーブティーのこと。
サボテンは糖尿病や動脈硬化の防止に効果があることで食用にもなっていますしサプリメントもありますが、お茶にすると甘い香りでとても美味しいのだそうです。
夫はこのお茶が一番好きだと言います。健康にもとても良さそうですが、残念ながら日本では手に入りません。インターネットで検索しても、やはりお馴染みのサボテンの画像しか出てきませんでした。すごく飲んでみたくて興味津々です。

<レモンバーム>  

日本でもとてもお馴染み。レモンという名前がついていますが酸味はなく、とても爽やかな香りです。すっきりした緑茶のよう。
私はジャーマンカモミールとブレンドして愛飲しています。こちらも胃腸など消化器系に効果があるようです。
ポーランド語の名前はメリサ(Melisa)。女の子の名前のようで可愛らしいですね。

               
















ハーブティーのほかにも、ポーランドではフルーツティーやハーブティー、紅茶にフルーツティーをブレンドしたフレーバーティーが好んで飲まれるようで、どのスーポーにもお茶のコーナーには多くの種類のハーブティーが並んでいるとか。
日本でも、ここ最近、ハーブティーの種類がとても増えてきています-ね。
胃腸の具合の悪い時、低気圧で気分がすぐれない時、お気に入りのマグカップに熱いハーブティーを注いで自分を労わるのがポーランド流。こんな知恵をポーリッシュポタリーと一緒に暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。

ただし、ハーブティーのなかには持病のある方や妊娠中の方は控えた方がよいもの、お薬と相性の悪いものもあるようですので、お求めになる前にかかりつけのお医者様にお尋ねになることをお勧めします。

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